人生訓その1
「幸せは心をもとに作られる」
私とは心に思ったことの結果である
それは思ったことにもとづき、思ったことによってできている
人は、もし清らかな気持ちで語り行うならば、幸福が付き従う
まるで影が本体を離れないように
「自分の過ちは見えない」
他人の過失は見やすいが、自分の過失は見がたい
隣人の過失はもみ殻を吹き飛ばすように暴き立てるが、自分の過失は覆い隠す
「悪因苦果の教え」
悪しき行為をなす者は、この世において嘆き、来世においても嘆く
すなわちどちらにおいても憂う
自らの行為の不浄さを見て、彼は嘆き、そして悲しむ
「悪はなし易く、善はなし難い」
他人のためにも自己のためにもならない悪いことは、為し易い
しかし他人のためにも自己のためにもなる善きことは為し難い
「輪廻は超えられる」
眠られぬ者には夜は長い
疲労した者には道は長い
真実の法を識知しない愚者たちに、人生は長い
「捨て去ることで安楽を招く」
事が生じたとき、友がいるのは安楽である
原因が何であれ、それを楽しめることは、安楽である
死するとき、善き行ないをするのは、安楽である
すべての苦しみを捨てることは、安楽である
「清らかな心は死後をも楽しくする」
善き行為をなした者は、この世において喜び楽しみ、来世においても喜び楽しむ
すでに為した善を思って、喜び楽しみ、善の道を続けることでさらに一層、喜び楽しむ
「愚か者と交わるよりも独り行け」
もし旅人が智恵において自分よりすぐれているか同等である者と出会わないならば、その旅人は一人の旅を続けるべきだ
愚者とは真心の交わりはあり得ない
「無一物になれ」
怒りを捨てよ 高慢を捨て去れ すべての束縛を乗り越えよ
名と形(心と身)に執着せず、何ものも自分のものとしない者にわざわいがふりかかることはない
ひとの欠点をみることはたやすいが
自分の間違いに気づくことはむつかしい
けなすのは易しい
ほめるのは難しい
人間というものは、生と死とあって、それで人間
生の自分だけを見ているのでは一人前といえません
生と死とその相は違ってもその根は一つ
真におろかものと気がつけば
人の教えを聞くこころになる
好きな花も嫌いな花も
みな土の中で根っこがだまってささえている
死ぬことはこの世から消えてなくなることではなく
その人間が生きてきたという事実を証明するもの
明日の目的のために今日を生きているのではない